単純X線検査は受診者の被ばく量そして費用の負担が少ないので比較的簡単に行える検査として人間ドックにおいては欠かせない項目となっています。胸部全体の画像情報を読み取れる一覧性に優れ、一目で胸部全体の状態の把握ができるようになっています。また一部頸部や腹部に関する情報も入ってくるでしょう。精度管理を厳密に行うことによttえ肺がんによる死亡率を大きく減少させることが報告されています。近年における大きな技術的進歩はデジタル撮影技術が普及し、モニター診断が普及したことにあるでしょう。デジタル撮影の普及はX線写真に画質の向上をもたらしました。デジタル撮影では、フィルムまたはモニター上に出現するX線画像の濃度、コントラストが自動的に調節されるため、より良好な画質の写真が得られます。画質の均一化が容易な時代になっても大切なことは肺の部分に現れた小結節影を見逃さないことであります。できるだけ高圧撮影を行うことにより陰影が認識しやすくなるという利点があります。また撮影時において、肩甲骨の開排など撮影時のポジショニングも重要であり、これらのものはすべて画像による健康診断の精度に大きな影響をもたらします。