全身性ループスエリテマトーデス

「全身性ループスエリテマトーデス」の「全身性」というのは内臓障害を指しており、「ループス」はオオカミに噛まれたような傷、「エリテマトーデス」は赤い発疹を伴う病気になります。SLEとも略称されたりします。前述した赤い発疹ですが、顔に出やすいというのが1つ特徴と言え、蝶形紅斑が典型的になります。体内成分に結合する抗体たんぱく(自己抗体)が出現し、複合体が血管表面に沈着して周囲に炎症を起こしてしまいます。皮膚や関節・腎臓・脳・胸膜・心膜などに病状が現れます。症状としては、たんぱく尿・腎機能障害等のループス腎炎、痙攣・精神症状などの中枢神経ループスの他、肺炎、腸炎、膀胱炎・網膜炎が起きる可能性も考えられます。男性に比べて女性の罹患が多い特徴があり、妊娠・出産で悪化する傾向もみられます。ステロイド薬治療によってほとんどの人が正常状態を維持できる為、正常出産も珍しくはありません。治療に関しては、ステロイドホルモンが特効薬となります。とはいえ、感染症・高血糖・顔と体幹の肥満・白内障・緑内障・骨頭壊死・骨粗しょう症等の副作用を克服しながら治療を進めるという形になります。免疫抑制薬を併用するという事もあります。

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