ストレスドックの異常所見発見率とフォローアップ

ストレスを抱えている人のおおよそ半数がストレスを自覚しているとされる。しかし、そのうち適度なストレスである場合も多い。平成25年度の国民生活基礎調査において、対象者の心の状態を点数化するアンケート調査を行った。ほぼ健康だと思う場合を0~4点(30点満点中)とし、その割合は67.3%であった。残りの3割の人は、心の健康状態を保つために何らかの支援を要するものと考えられる。また、平成27年度に行われたとある人間ドック施設内のストレスドック受診者でストレスを感じていると回答した人は同様に3割であったのだ。この中で、うつ病などの精神疾患に繋がり得ると思われる割合は2.6%であった。
そして、ストレスドックを行った結果発見されたストレスに関わり合いのある疾患は32%であった。加えて、身体表現性障害・適応障害・不安障害の早期発見にもつながっていることが報告されている。これらの疾患は高ストレス者に多く発見されたのであるが、感じているストレスと一致しないケースも少なくなく、医療面接の評価も重要となってくるのである。
ストレスドックの検査結果に基づき、臨床福祉士やカウンセラーとの面接を行うことでその人に合ったストレスとの向き合い方や心の状態を治していく方法などをアドバイスしていく。その支援方法として呼吸法・アロマテラピー・ヨガ・瞑想・音楽療法・運動療法等が挙げられる。精神疾患・心身症などの疑いがあった場合は精神科・診療内科の受診を推奨し、過度なストレスが原因で生活習慣が乱れている場合高血圧症や糖尿病などの生活習慣病も潜んでいる可能性がある。そのほか、身体の様々な部位に疾病が潜んでいる可能性も0ではない。内科をはじめ各専門機関への受診を要する場合もあるのだ。

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