様々な先天性心疾患のケース

先天性心疾患の頻度は約100人に1人であるとされています。無症状のまま一生を送る事が可能な人から出生に至らず胎内でなくなってしまうというケースまで様々なのです。全体の90%は成人するとされています。心房中隔欠損・心室中隔欠損・動脈管開存は、肺高血圧が進行してしまう前に手術をすれば予後は良好だと言えるでしょう。手術をせずにアイゼンメンジャー症候群になった場合は約4割が25歳まで生存し、30代から合併症が多くなります。具体例としては、心不全・感染性心内膜炎・呼吸器感染症・突然死等があげられます。先天性心疾患が軽度である場合は、経過観察という事もあります。例えば、小児期の起床心室中隔欠損は自然閉鎖を期待して経過観察というケースはしばしばあります。一方、心房中隔欠損・心室中隔欠損・動脈管開存で肺の血圧が上昇した場合は、早期の手術が必要となってきます。ファロー四徴は、可能ならば根治手術が望ましいでしょう。肺動脈狭窄も軽症では特別な治療はしなくてもよいと言えますが、中程度以上ならば狭窄を治す為に風船付きのカテーテルか手術を行います。